edit0500金銅宝塔形舎利塔(桃山〜江戸時代)高 270mm

比較的大型の金銅製舎利容器で二重の基壇で方形と円筒形を組み合わせた塔身を支え、相輪を掲げた屋蓋をのせている。近世の遺物ながら鏨彫の線が柔らかく、作行は入念。伝世社寺は不明。

2月も後半戦、光線が春めいてきました。

本日は猿投耳皿織部灯火器をアップしました。猿投耳皿には平安王朝文化の薫りが色濃く漂い、唐様から脱した和の造形が横溢しております。作行きもすこぶる良く、9世紀まで遡れる猿投窯盛期の佳品です。織部の灯火器は江戸初期、元屋敷窯による焼成で把手の破損を補ってはおりますが、伝世品並みの清潔さがあり愛玩に堪える作品です。見立ての花器とすれば面白く遊べそうです。

底冷え厳しく、そろそろ修二会が始まろうとしております。二月堂内に唱名がこだまし時折、達陀の床打つ音が耳を通り抜ける。激しい修行を目の当たりにする時、多々律する心持ちになります。

本日は彩色蓮弁をアップしました。浄瑠璃寺は吉祥天立像の蓮弁とほぼ同サイズ、同時代。淡い色彩が遠い古代寺院へと誘ってくれます。多くの言葉は不要でしょう。断片ながら素晴らしい遺品です。

東京での展示会も好評のうちに終了し、気がつけばもう節分。寒いがしかし、梅薫る初春らしい時節となりました。

本年初出品は金製装身具残欠一括をアップしました。掌にのる小箱にチン、と5つの純金金具がならぶ様は、これらの金具を寄せた数奇者の細やかな配慮とセンスを感じさせます。箱には「唐金髪飾」と書かれておりますが、中でも左右を飾る半月状の金具には「幻の」粒金細工がびっしりと施されており、六朝〜唐の工人の超絶技巧に脱力する思いです。これは私の想いとして記しておきますが上の雲形金具のみ和様を感じさせ、正倉院の色香が微かに匂います。およそ1300年余の時を経て手許で愛玩できる事は誠に尊いことですね。

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古美術 中上では、お客様の大切な器をより長くお楽しみいただくために器のお直しを承っております。本漆、純金粉、純銀粉等を使用した伝統的な手法に拘りひとつひとつ時間をかけて真面目に直しております。

その為多少の納期を頂戴しますが合成漆や接着剤とは違い全て自然素材ですので、食器などには適した方法です。器の大きさや欠片の数、欠け方により修繕費が変わります。まずはお気軽にメールフォーム、お電話等でお問い合わせ下さい。

*上の写真をクリックすると他の金継作品もご覧いただけます。

 

 

―好評のうちに終了しました―

東京での展示即売会『余と余 ―Yo to Yo―』のお知らせです。今展では宗教美術を中心に据え、今昔の<余>を感じさせる品々を蒐めてみました。もうひとつの<余>は、もちろん私。極めて偏狭な好みの展観ではありますが、対象と向き合うことで貴方と呼応するような品を見つけて下されば、望外の悦びであります。19、20日は中上も在廊します。是非お運び下さいませ。

日時:2019年1月19日(土)〜27日(日) 12:00 – 19:00(会期中無休)

於:Gallery SU(東京都港区麻布台3-3-23 和朗フラット4号館6号室 Tel : 03-6277-6714)

平成最後の師走、特にコレといった感慨もなく過ぎ去っていきます。歴史的に「平」字のつく元号にはロクな事がありませんので元号が変わることには賛成ですが、時の政権で誰か止める方はいなかったのが不思議でなりません。永い歴史を「鑑み」ることにもう少し向き合っていただく、今年の筆を置きたいと思います。

本日は今年一年の御愛顧に感謝し「特別出品」として古信楽旅枕掛花生をアップしました。古信楽が茶室にとって最上の花生、とはいいませんが矢張り花を呼ぶものとして後世に伝えられてゆくべきでしょう。小さな踞と同様に大変に希少な花生ですが、花を生け水分を含むことで田舎者の肌が気骨に満ちた存在感を放ってきます。古信楽ファンにとってはリファレンス的存在の『時代別 古信楽名品図録(光工芸出版)』に載る所載現品であることも嬉しく、無冠無銘の名品といっても過言ではないと思います。

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寒風吹き曝し、と書いたところでふと目を上げると、窓の向こうにある老桜の枝に花が咲いてる!健気な花たち、暖かだった師走の入りで春と勘違いしてしまったのね、、。来年も綺麗な花を咲かせておくれ。

本日は松永耳庵自筆の銘々皿をアップしました。「電力の鬼」と呼ばれた近代日本の大実業家であり、豪放な茶風で師匠筋の益田鈍翁をも驚かせた茶人としても高名ですが、氏が金沢の大樋窯で製作した本作は論語をアレンジした文言を早い筆でササっと書いたもので、松永らしい洒落が効いていて思いのほか打たれます。珍な品です。

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暖かな日で迎えた師走も、いよいよ寒波の襲来です。月並みではありますが、分厚いコートと旨い燗酒で乗り切りましょう。

本日は地蔵菩薩立像(春日本地仏)をアップしました。像容は地蔵菩薩ですが裾のめくれが湧雲にのり御蓋山から来迎した様を表しており、中世まで遡る垂迹美術、特に春日社信仰の状態のよい品は希少です。全長140mmの小像ながら彫りや細工が素晴らしく、都の仏師による仕事でしょう。眺めるものを現世という地獄からお救いいただけそうな有難い木像本地仏です。

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寒くなりました。皆様風邪など引かぬよう御用心ください。

本日は吉野薬器をアップしました。奈良県南部の吉野地方には古くから漢方の薬を製造しており、大峰山など修験の地には必ずといっていいほど製造所がありました(その一つが未だ製造販売されている和漢整腸薬「陀羅尼助丸」です)。それらの漢方材料を収めていたのが本品。茶の中次の粗形ともいわれております。少し大振りではありますが大寄せの侘道具としていかがでしょうか。

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紅葉を経て、冬の街角です。美味しいおでん、このキーワードだけで頬に紅が差すのは私だけではないでしょう。

ブログのアップ前に売約となってしまいましたが、本日は元祥瑞の八角碗をアップしました。「元祥瑞」とは古染付から祥瑞へと至る、プロトタイプの作品のこと。古染付の特長を遺しながらも鮮やかなコバルトやゴマ土の畳付、在銘の高台等、祥瑞の特長を具備した作品です。このサイズは茶碗には中途半端と思いがちですが逆にお茶のみならずコーヒーや割酒にも向き、手にする頻度が高いのも魅力です。

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