奈良では「正倉院展が始まるとお正月の準備を始める」というと本当だと思うでしょう。でも実感としてはその通りで、12月の御祭りなんかは「ゆく年くる年」の心情です。

本日は阿弥陀如来坐像掛佛をアップしました。大振りで重厚な鎌倉期の作品ですが、地方作ゆえ古拙な雰囲気に満ちております。お顔やプロポーション等には藤原期のよすがを感じさせ、白色系の鍍金にも一連の経塚遺宝を想起させます。真に魅力ある掛佛です。店に展示して御座いますので秋の散策がてら、また正倉院展と絡めてお立ち寄り下さい。

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「おほてらの まろきはしらのつきかけを つちにふみつつ ものをこそおもへ」

會津八一

 

暑中、ガラス風鈴を月に見立てて。

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奈良博で『白鳳展』が始まりました。まだ未見ですが、きっと溜め息まじりで歩を進めることになるでしょう。また向かいの氷室神社では氷の奉納とのこと、かき氷屋が軒を連ねており。奈良は山の人手です。

今日は弥生小壺をアップしました。発色が綺麗で白い「抜け」が愛らしい、上手(じょうて)の作。落としを用いて花を生けるのもよいですが、そのまま鑑賞しても十分「花のある」弥生土器です。

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ギラギラ照りつけるお天道様、明日からは颱風でしばらく一休みのようです。言い訳だらけの悪法や高額な自慢箱も、この際一寸一休みすればよろしい。禍根を残し、解体される。まったく、どれだけ繰り返せば気が済むのか。

さて今日は須恵の六器をアップしました。元来は金銅製の密教法具ですが、金のない地方の寺ではこのようなものを使ったのでしょう。内外に塗布された釉も一部を残し剥落しておりますが、なかなか緊張感漂う一品です。

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今日は梅雨の中休み、洗濯日和です。蝉の声との引き換えに心救われるのは、夕陽の美しさ。空が朱く染まるだけで何故、人はあんなにも感動できるのでしょうか。『人は「懐かしさ」を探して一生を終える』と誰かが言ってましたが、今日も素晴らしいサウダーヂ(ポルトガル語:「郷愁」の意)が訪れますように。

本日は白檀塗の手許箱をアップしました。白檀塗とは平安時代からある技法ですが、手数がかかるために遺物は多くありません。本品は桃山時代の作。おおどかな雰囲気を感じる「かしこい」箱です。

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元・マリア書房の編集者、渡辺航さんが新しい本を上辞されました。その名も『京都日常花』。―市井のいけばな十二ヶ月―というサブタイトルの通り、旅館や料理屋、果ては個人宅まで「花のプロではない」方々(職業としての花人ではない)の花を取材した一冊の歳時記です。「ハレ」でもなく「ケ」でもない「日常の」花であることが、新旧文化の息づく京都を現しているのかもしれません。

「〜花をいけることは、美しい花のいのちへの「信仰」からはじまっています。「いける」の元々の意味は、「花を鎮める」ことです。「なげいれ」は、いけばなのような習う花とは一線を画し、自然と一体となった日々の暮らしに守られ、伝えられてきています。素人・玄人の別なく、万人がいれる花が「偉大なる素人の花」です。」(花人、川瀬敏郎氏による推薦文より抜粋)

実に清々しい、心休まる一冊。当店にて販売中です。

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本日は仏蘭西のパピエマシェ皿をアップしました。パピエ(紙)をマシェ(=マッシュ)しプレスで成形、ラッカーで仕上げた工芸品です。装飾はよく見かける星の小紋プリントと違い、手描きで仕上げられていますので少し古い作品かもしれません。

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修学旅行生も一段落、人もまばらな寧楽の昼下がりです。

本日は朝鮮広州官窯分院の瑠璃地徳利をアップしました。一合弱のサイズも魅力的ですが、なんと無瑕完品!これは朝鮮陶磁にあって奇跡的なことです。陰刻の草花も呉須の色気も一級品。気持ちよく、夏の一献をお楽しみいただけます。

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古美術 中上では、お客様の大切な器をより長くお楽しみいただくために器のお直しを承っております。本漆、純金粉、純銀粉等を使用した伝統的な手法に拘りひとつひとつ時間をかけて真面目に直しております。

その為多少の納期を頂戴しますが合成漆や接着剤とは違い全て自然素材ですので、食器などには適した方法です。器の大きさや欠片の数、欠け方により修繕費が変わります。まずはお気軽にメールフォーム、お電話等でお問い合わせ下さい。

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梅雨といえば梅雨らしい、でも空梅雨のような。降ったり止んだりの天候「はっきりせい」と雲間に叫ぶも、返ってくるのは天気予報士の戸惑いばかり。一体変わった水無月ですこと。

今日は交胎のこぼしをアップしました。煎茶で使用する湯こぼしですが、朱泥と黄泥を練り上げた洒落た作行きのものです。恐らく夏用にと斑竹をイメージしたのでしょう。細く入った鎬が美しく、煎茶の方のみならず「使いたい」と思わせる道具ですね。

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当店の目と鼻の先、奈良国立博物館は今年で開館120周年だそう。その記念として、7月18日(土)から『白鳳 ―花ひらく仏教美術―』展が開催されます。奈良博の白眉ともいえる白鳳美術が「これでもか」と展示されるようで、国宝の興福寺仏頭はもちろん川原寺の磚仏等々、仏教美術を愛する方にとっては溜め息の展覧となりそう。また様々な公開講座も催されますので、会期中はぜひ奈良へお越しください!