奈良では「正倉院展が始まるとお正月の準備を始める」というと本当だと思うでしょう。でも実感としてはその通りで、12月の御祭りなんかは「ゆく年くる年」の心情です。

本日は阿弥陀如来坐像掛佛をアップしました。大振りで重厚な鎌倉期の作品ですが、地方作ゆえ古拙な雰囲気に満ちております。お顔やプロポーション等には藤原期のよすがを感じさせ、白色系の鍍金にも一連の経塚遺宝を想起させます。真に魅力ある掛佛です。店に展示して御座いますので秋の散策がてら、また正倉院展と絡めてお立ち寄り下さい。

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古美術 中上では、お客様の大切な器をより長くお楽しみいただくために器のお直しを承っております。本漆、純金粉、純銀粉等を使用した伝統的な手法に拘りひとつひとつ時間をかけて真面目に直しております。

その為多少の納期を頂戴しますが合成漆や接着剤とは違い全て自然素材ですので、食器などには適した方法です。器の大きさや欠片の数、欠け方により修繕費が変わります。まずはお気軽にメールフォーム、お電話等でお問い合わせ下さい。

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梅雨といえば梅雨らしい、でも空梅雨のような。降ったり止んだりの天候「はっきりせい」と雲間に叫ぶも、返ってくるのは天気予報士の戸惑いばかり。一体変わった水無月ですこと。

今日は交胎のこぼしをアップしました。煎茶で使用する湯こぼしですが、朱泥と黄泥を練り上げた洒落た作行きのものです。恐らく夏用にと斑竹をイメージしたのでしょう。細く入った鎬が美しく、煎茶の方のみならず「使いたい」と思わせる道具ですね。

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当店の目と鼻の先、奈良国立博物館は今年で開館120周年だそう。その記念として、7月18日(土)から『白鳳 ―花ひらく仏教美術―』展が開催されます。奈良博の白眉ともいえる白鳳美術が「これでもか」と展示されるようで、国宝の興福寺仏頭はもちろん川原寺の磚仏等々、仏教美術を愛する方にとっては溜め息の展覧となりそう。また様々な公開講座も催されますので、会期中はぜひ奈良へお越しください!

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古伊万里の横縞文猪口をアップしました。シンプルな横縞文は舶来の裂の模様をヒントに創造されたといいます(焼物では織部の筒向付あたりから登場しますね)。本来は向付の一種だった「猪口」は後年「蕎麦猪口」として人気を博すわけですが、創世期のものには力が漲っております。数の少なさ故、近年はすっかり市場から姿を消してしまった「古伊万里の」横縞文猪口。この機会に是非どうぞ。

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6月らしからぬ爽やかな風が吹き抜ける午後。この頃、ご来店いただいたお客様に加賀の棒茶で淹れた冷茶をお出ししておりますが、風に揺られながらいただく冷茶は本当に美味しいですね。

本日はローマングラスの泪壺をアップしました。その殆どが青系統の色味であるのに対し、希少な黄上がりです。水は漏れませんので、一輪挿しとしてもどうぞ。

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「芝付の 御宇良崎なる根都古草 逢ひ見ずあらば 吾恋ひめや も」 万葉集

 

翁草(種)、延齢草

古銅水瓶

御売約

 

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厚い雲間に梅雨の気配をみる今日この頃。そろそろ、青々とした梅の実が店先に並ぶことでしょう。

今日は古染付の桃形向付をアップしました。注文による厚手のタイプで、上がり絵の抜けともに最上です。鳥の描き方が剽軽で、鑑賞陶器としても深い味わいがあります。

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花の話題が途切れる頃、ドクダミの花が一斉に天を仰ぎ、いよいよ夏の入り。前途、湿気た匂いがふわりと漂い、天の水にうれしさかなしさが綯い交ぜる。あぁ、梅雨かと雲間を見上げると、軒には「天晴」と蜘蛛が巣作りに忙しい。

本日は唐津の片口盃をアップしました。機織の油差しだった小さな片口は、何時しか数奇者により盃に出世しました。吞みにくいのでは、と考える貴方。是非お試しを。

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本日はイランの緑釉瓶をアップしました。緑釉、と聞くだけで骨董ファンは心がざわつくものですが、イスラム圏や中国、そして日本のそれは同時代に確実に繋がり、伝達されていたのですね。

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李朝ファンにとって垂涎の的だった図録、中川竹治著の『座辺の李朝』が800部限定という形で復刊しました。

オリジナルの図版と寸分違わぬ仕様での復刻だけに、素晴らしい仕上がりです(出版社の青月社のこだわりはこちらから)。

中川氏は自身を「サラリーマンコレクター」と称し、朝鮮陶磁コレクションに生涯をかけて挑んだ方です。「サラリーマン」ゆえ使える金額も限られており、結果的に当時は安かった「白磁」「瑕物」に的を絞ることで氏のコレクションの骨格となり、それが後年の評価にも繋がっております。染付や鉄砂のコレクションも素晴らしいのですが、やはり白磁は群れを抜いています。朝鮮陶磁のファンならずとも是非ご覧いただきたい図録です。

800部限定という事で、既に在庫僅少とのこと。出版社の意向で書店販売を積極的に行わないため、ご興味がお有りの方は青月社のサイトまで。