急に冷え込む奈良。令和最初の正倉院展も今週(14日)までとなりました。年々秋は短くなっても照葉が麗しく鹿の「キョーン」という寂しい鳴き声がこだまする春日野です。

本日は八代(髙田焼)の俵茶碗をアップしました。俵茶碗といえば萩焼の代名詞のようなものですが、造形の愛らしさに加え縁起のよい形ですので、細川の殿様の眼に留まり写されたのでしょう。椿の象嵌や吸付くような手取りも嬉しく、これからの季節に真向きな一碗です。

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この週末は花見でしょうか。友との愉しき時間を過ごしたあとは、ちゃんとゴミを持ち帰りましょう。来年の桜がちゃんと貴方の行動を見ていますよ。なんか説教くさくてすみません、、。

本日は金銅柄香炉をアップしました。建築的な趣があり、荷葉をかたどった支台や心葉もプリティ。黒い地金と緑青からちらり、と光る鍍金も嬉しい中世金工の優品です。ウブ味のある時代箱も嬉しい。

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早くも桜花の頃となりました。毎年申し上げておりますが桜の根を踏みつけないよう、後世のためにもいたわりながら愛でたいものです。

本日は阿弥陀如来坐像をアップしました。定朝様式を感じさせるほど均整のとれた体躯で存在感を感じさせながらも、御宅にお迎えしやすいサイズ感も魅力かと存じます。斑に遺る金箔も往時の美麗を想像させ、大変によいものです。彫られたのは鎌倉末期〜南北朝の頃と思われます。

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昨夜イチロー選手の現役引退会見を試聴しましたが、地位に一切驕ることなく、冗談を交えながら誠実に会見に臨む姿は一人の人間としてあるべき姿を示唆していたように思います。誰彼人生の長短なく、いけないことは「いけない」と看破し、慎重に言葉を選びながら質問者と対峙した1時間超の会見。最後までプロフェッショナル、だなぁと感じた次第です。

本日は初期伊万里青磁筒向付をアップしましたが、ブログを更新する前に御約定となりました。

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夢うつつの春霞。その霞の正体は、、止めときましょう。

本日は蕎麦手杯をアップしました。蕎麦茶碗と似たマットな鼠膚は酒を吸うことで、より色香を放ちます。小なれども手取りは重く古格があります。ヘラ切り離しの美尻も見所。

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花粉の見事な飛翔ぶりに、感動で泪がとまりません。

本日は胡銅鷺小香炉をアップしました。獲物を狙う鋭い目つきは現代においては恐く映るかも知れませんが、鳥獣の旧い工芸作品は大概精悍な表情をしているものです。造形感覚や銅の味わい等、中世工芸の魅力を存分に感じせしめる作品です。

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東京での展示会も好評のうちに終了し、気がつけばもう節分。寒いがしかし、梅薫る初春らしい時節となりました。

本年初出品は金製装身具残欠一括をアップしました。掌にのる小箱にチン、と5つの純金金具がならぶ様は、これらの金具を寄せた数奇者の細やかな配慮とセンスを感じさせます。箱には「唐金髪飾」と書かれておりますが、中でも左右を飾る半月状の金具には「幻の」粒金細工がびっしりと施されており、六朝〜唐の工人の超絶技巧に脱力する思いです。これは私の想いとして記しておきますが上の雲形金具のみ和様を感じさせ、正倉院の色香が微かに匂います。およそ1300年余の時を経て手許で愛玩できる事は誠に尊いことですね。

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古美術 中上では、お客様の大切な器をより長くお楽しみいただくために器のお直しを承っております。本漆、純金粉、純銀粉等を使用した伝統的な手法に拘りひとつひとつ時間をかけて真面目に直しております。

その為多少の納期を頂戴しますが合成漆や接着剤とは違い全て自然素材ですので、食器などには適した方法です。器の大きさや欠片の数、欠け方により修繕費が変わります。まずはお気軽にメールフォーム、お電話等でお問い合わせ下さい。

*上の写真をクリックすると他の金継作品もご覧いただけます。

 

 

―好評のうちに終了しました―

東京での展示即売会『余と余 ―Yo to Yo―』のお知らせです。今展では宗教美術を中心に据え、今昔の<余>を感じさせる品々を蒐めてみました。もうひとつの<余>は、もちろん私。極めて偏狭な好みの展観ではありますが、対象と向き合うことで貴方と呼応するような品を見つけて下されば、望外の悦びであります。19、20日は中上も在廊します。是非お運び下さいませ。

日時:2019年1月19日(土)〜27日(日) 12:00 – 19:00(会期中無休)

於:Gallery SU(東京都港区麻布台3-3-23 和朗フラット4号館6号室 Tel : 03-6277-6714)

平成最後の師走、特にコレといった感慨もなく過ぎ去っていきます。歴史的に「平」字のつく元号にはロクな事がありませんので元号が変わることには賛成ですが、時の政権で誰か止める方はいなかったのが不思議でなりません。永い歴史を「鑑み」ることにもう少し向き合っていただく、今年の筆を置きたいと思います。

本日は今年一年の御愛顧に感謝し「特別出品」として古信楽旅枕掛花生をアップしました。古信楽が茶室にとって最上の花生、とはいいませんが矢張り花を呼ぶものとして後世に伝えられてゆくべきでしょう。小さな踞と同様に大変に希少な花生ですが、花を生け水分を含むことで田舎者の肌が気骨に満ちた存在感を放ってきます。古信楽ファンにとってはリファレンス的存在の『時代別 古信楽名品図録(光工芸出版)』に載る所載現品であることも嬉しく、無冠無銘の名品といっても過言ではないと思います。

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寒風吹き曝し、と書いたところでふと目を上げると、窓の向こうにある老桜の枝に花が咲いてる!健気な花たち、暖かだった師走の入りで春と勘違いしてしまったのね、、。来年も綺麗な花を咲かせておくれ。

本日は松永耳庵自筆の銘々皿をアップしました。「電力の鬼」と呼ばれた近代日本の大実業家であり、豪放な茶風で師匠筋の益田鈍翁をも驚かせた茶人としても高名ですが、氏が金沢の大樋窯で製作した本作は論語をアレンジした文言を早い筆でササっと書いたもので、松永らしい洒落が効いていて思いのほか打たれます。珍な品です。

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